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一筆がきツーリング 03/25/2002

桜があと少しで咲こうとする3月中旬頃、僕とTさんは約半年振りにツーリングに出かけることにした。東名高速・海老名SAで待ち合わせ東名高速を名古屋まで直走りそして高速を降りずにそのまま中央道を上って東京まで帰ってくる、そう「高速一筆書き」ツーリングである。これだけ書くと僕たちはただのマゾヒストなのではないかという疑惑が出そうだが、ちゃんと東名高速の浜名湖SAで美味しいうな丼も食べ、中央道の諏訪湖SAではハイウェイ温泉にも浸かるという楽しみも満載のコースである事を付け加えておく。 それでは感想記スタート。

 Tさんと待ち合わせの時刻は朝7時だが、蒲団から起きたのが朝6時30分とかなり寝坊をしてしまった。Tさんは僕よりかなりシニアなため、僕が遅刻してお待たせするというのは言語道断である。冷や汗をかきながらそれでもしっかりエンジンを暖気し、安全と確信できる範囲内で目一杯高速を飛ばして首都高速から東名へ。約束の時間から3分遅刻の7時3分に海老名SAに到着し、そしてTさんとその愛機BMWのR1150RTを探す。 しばらくTさんが見つからずに冷や汗をかいたが、なんとか7時23分に無事落ち合うことができた。最初の目的は浜名湖SAでうなぎ丼(昼食)、さあガソリンを満タンにして出発である。

 早朝も東名高速道路は混んでいたため、しばらく超低速で巡航。ハイスピードツーリング友の会としては少しつらい速度である。だが東京を離れると徐々に車の数も減り自由が利いてきたため、徐々に自分の最も気持ちいい速度に巡航速度を高めていく事ができた。この間、ずっと僕とXJR1300が先頭を走っていたので、TさんとR1150RTに前に出てもらうことにした。 そして前に出たTさんの姿を見て愕然とした。バイクで高速道路をはしっているというのに洋服がほとんど全くバダついていないのである。あれだと走っていても疲労の度合いが極端に少ないに違いない。700キロを越えるこの長丁場のツ−リングにそこまでの疲労の差は致命傷になりかねないと、一人で心配になっていた。ちなみにTさん曰く、「君は若いから、バイクによる疲労差は年の差でチャラだね」との事である。そんないい加減な。。。。

 そんなこんなで自分たちのペースを取り戻して走って2時間足らず、早くも当初の目的地、浜名湖SAに到着した。浜名湖といえば東京から280kmくらいあるはずなのだが、朝9時台に着いてしまった。どうもこれから食べる食事を昼食というには気がひける。 そして浜名湖SAのレストランに入ると、「朝食バイキング」をやっておりうな丼はないとの事。隣の建物に一応うな丼があるからそっちに行けと言われて、隣の建物へ。 場末のうな丼だがさすが浜名湖だけあってかなり美味であり十分満足して朝食(昼食?)を終えた。 それにしても目的地が近すぎるのか、いつもTさんといくツーリングの昼食場所には10時前についてしまう。今度は昼食を食べる午前中の目的地は新潟くらいの距離にした方がいいのかな?なんて思いながら... 

浜名湖SAから再出発。 もう浜名湖だと名古屋が近いため、再び東名高速は混雑してきていた。 頭がおかしいとしか思えないミニバンに背後ピッタリくっつかれるという不愉快な思いをしたりしながら50km、早くも東名高速と中央高速がつながるポイント=僕らの折り返し地点が来た。 小牧ジャンクションで中央道東京方面行きに入ると、一転して道路はガラガラ。好天・車のほとんどいない高速道路。これ以上何を望めるかという絶好の環境が来た。 当然ハイスピードツーリング友の会面目躍如の速度までスピードアップする! 

  山々を縫うようにして作られた高速道路である中央道は、東名高速に較べてカーブが多い。 北海道のような果てしなく続く直線道路では大排気量バイク全般が水を得た魚になる。 だがカーブの多い高速道路、そこはただ大排気量なだけでなく高い旋回性能を併せ持つ高性能ビッグバイクがその性能の真価を存分に発揮する。コーナー進入で気ままに車体を倒しこみ、コーナーの立ち上がりにはアクセルを開いて先ほど倒し込んだ車体を起こしながら豪快に加速!風のように道路を駆け抜けてゆく感触はやはりバイクに乗ったことのない方にはお伝えする事は難しい。 バイクは車体を傾けて曲がるため、車とはカーブで見る景色、加速していくときの感触がだいぶ違う。そしてバイクは加速しようとすると車体が立ち上がる(起き上がる)のである。 

 気持ちよく走っていると、第二の目的地諏訪湖SAに到着した。噂のハイウェイ温泉に入りリフレッシュ。必要十分な設備が整った温泉で、僕は非常に気に入った。皆さんも中央道を使う際にはぜひ立ち寄る事をお勧めする。余談だがそこの売店で売っている「地域限定・栗味アポロ(チョコレート)」は非常に美味しい。 旅の土産として会社に持っていったら同僚に大好評を博した。  軽い食事を取りながらTさんと歓談し、一息ついてから諏訪湖SAを後にする。 再び気持ちよくぽかぽか陽気の中、高速をひた走っていると午後3時30分、実にあっさり中央道八王子料金所に到着した。東名高速「東京」の通行券を中央道八王子料金所で提出すると、通行料は10,700円であった。700km走ってこの料金なら、意外に安いかなと言うのが僕の正直な感想である。 楽しかったから、また行こうっと。