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ビンテージ編1 ZEISS IKONの「Kolibri」 平成17年2月10日

55年ぶりにZEISS IKONの「Kolibri」に再会しました。 写真のカメラは「世界のツアイスイコン」が戦前に発表した高級カメラです。 Kolibriはドイツ語で、その意味は華麗な「ハチドリ」です。 発表当時、その独創的なコンセプトに世界が仰天したそうです。 当時(1940年前後)はスプリングカメラが全盛で、その大部分はツアイスイコン製 といっていい位でした。


そんな状況の中で発表されたこのカメラは 沈胴式で゛フィルムサイズはベスト半裁という画期的な物でした。しかも レンズは一世を風靡したテッサーのf3.5 f=50mm、シャッターは当時最高であった compurが使用され、しかも手で握った感じが素晴らしく、まさにハチドリを 掌に軽く握っているような感じでした。しかしこの華麗なコリブリの寿命は あまり長くは無かったようです。ライカ、コンタックスをはじめとする35mm フィルムカメラの爆発的普及と、ローライコードを中心とする6*62眼カメラの 普及に、押し流されてしまいました。

私は戦後間もない頃、コリブリを入手 し、事情があって3年程で手放してしまいましたが、半世紀以上経った今 偶然に手にいれる事ができ、心が癒されております。 写真右上は鏡胴を引き出したところ、左下は裏面、左上は鏡胴を収納した状態 右下はレンズ部分のクローズアップです。Tessar f:3.5 f=5cmが確認出来ます。