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ビンテージ編2 ユニバーサル社製のMERCURY 平成17年3月17日

今回、ご紹介するカメラは、アメリカのユニバーサル社製のMERCURYです。終戦の年、1945年にアメリカで誕生しました。その独創的なコンセプトは世界のカメラ業界にに衝撃を与えました。当時のアメリカではKodakが圧倒的な力で市場を制覇し、之に対抗するためには、余程の独創性が要求されました。


マーキュリーの主な仕様は
1 画面サイズがライカ判(35mm)の1/2(ハーフサイズ)であること。
2 シャッターがロータリーメタルシャッターであること。
3 ボディーがアルミダイキャストであること。
4 シャーッターとフィルムの巻上げノブが、カメラの前面に配置されている事。

特にフィルムサイズをハーフサイズにしたことは画期的で、之が後のオリンパスペンと言う日本製カメラの大ヒット商品が誕生する原点になりました。昭和24年にこのマーキュリーを入手した私は早速、日光に出掛け試写しました。当時のフィルムは感度も低く、粒子も粗かったため、キャビネサイズに伸ばすのが限界でしたが、今のフィルムを使えば充分実用になります。

写真@は正面から見たカット、軍艦部の半円状の部分でロータリーシャッターが回転します。レンズ左上のノブがフィルム巻上げとシャッターチャージ兼用のノブ、右上はシャッタースピード(B-1/1000秒>設定用のノブです。写真Aはレンズ部分のアップでレンズはTRICOR 35mm F 3.5で、短焦点のレンズです 写真Bは裏面を写したもので、露出用の計算器と、焦点深度表がついています。写真Cはバックカバーを開き、ロータリーメタルシャッターを写したもので,之が回転します写真Dはアダプターシューに特別仕様のファインダーを着けたもので、専用フラッシュが正面真中のシューに着けられるようになっております。 露出、絞り、距離等の設定は、全部マニュアルです。若い方には使いにくいカメラです。デジカメ全盛の今、このカメラは全く出番はありませんが、良き時代のアメリカを感じます。