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ビンテージ編9 Ricoh社 Ricohflex 平成17年6月

朝日ソノラマ社のカメラレビュー誌で1977年に、「日本のカメラ名機50選」という特集を行っており、 日本の有名なカメラ研究家やカメラマンが世界の名機を推薦しています。朝日ソノラマ社の公式HPでは、取り扱われていないようですが、 個人ベースのサイトではいくつか取り上げられているようです。

その翌年、同社は「世界のカメラ名機50選」という特集を行っており、その中で「各自が推薦した世界の名機15機種」、「 各自が推薦した日本の名機5機種」という項目があり、著名な方々が「これこそ日本製カメラの名機だ」と推薦しています。勿論、戦前戦後に跨って選択されています。

トップは矢張りニコンFでした。そして今回取り上げたリコーフレックスは4人の方に選ばれておりました。


ともかく戦前戦後を通じて単機種でこれほど生産され売れたカメラはない様に記憶しております。発売の時期も昭和26年という、前上がりの絶好の時期であったこととその個性的なコンセプトと性能に世間は驚嘆しました。

右上写真は最も評価されたZS型で、の写真で解る様に、ピント合わせレンズと、撮影用レンズが、カメラの前面でギヤーによって連動する大胆な発明が採用されました。

ピント合わせはファインダーを覗きながら、前のギヤーを直接回します。2眼レフでは画期的なことでした。この機構の採用により製造単価の大幅な切り下げに成功しました。のようにピント合わせのルーペには大きなレンズが採用され、非常に使いやくなりました。


左写真でお分かりのように、内部は極限まで簡略化さました。勿論全てはマニュアル式で、撮影には多少の知識と経験が必要でした。

余分なものは一切省き、機能丸出しのこのカメラは昭和25年にV型(写真右)が発売されましたが、以降のモデルに比べると極めてシンプルなデザインになておりました。発売当初から大人気で行列が出来たり、プレミヤムがついたりしました。

私も知り合いのカメラ店に特別に頼んで早速購入しました。確かW型で8300円でした。撮影レンズは、3群3枚構成のリコーアナスチグマットですが Tessarに負けないような解像度には驚嘆しました。


セルフタイマーの追加、シンクロ接点の追加当の改良が加えられ昭和32年にミリオンが6900円で発売され、その 歴史を閉じました。35mmカメラの猛追が始まったのです。

左の写真は約53年前にリコーレフで写したもので前方の山は 夏の根子岳です。下は親友の増永 精一さんと一緒に撮った古い 写真です。手前は若き日の「つー爺」で、52年前です。