トップページへ

ビンテージ編6 FRANKE HEIDECKE社 ROLLEI FLEXとROLLEICORD 平成17年6月

カメラの業界は戦後10年程は、正に百家争鳴、戦国時代でした。国内外の 戦前からのメーカーはは競って新製品を発表し、新しいメーカーも次々と誕生 しました。当時のアマチュー用カメラを大別すると以下の3系統になります。

・スプリング型     Zeissのikonta,小西六のparl等
・35mm型        ERNST LEITZ社のバルナック型ライカ、ニコンのS型等
・二眼レフ型      FRANKE HEIDECKEのROLLEIFLEX、ZeissのIkoflex等

今回は二眼レフの育ての親であるドイツのFRANKE HEIDECKE社 の世界的ヒット商品である、ROLLEI FLEXと、それの廉価版のROLLEICORDについて 話を進めます。

この2つのカメラは戦前から製造販売され、ブロニーのロールフィルムを使った6*6サイズのカメラとしてマニヤ垂涎の的で、高価で、とても若き「つー爺」などの手の届かないカメラでした。左の写真はFLEXとCORDの揃い踏み、左がFLEX、右がCORDで、35年程前にやっと手に入れたものです。

戦後約10年、1955年頃、この二眼レフの大ブームが起きたのです 10数社が鎬を削りました。ただしニコン、キャノン、コニカは参戦せず、ミノルタ、マミヤ、ヤシカ、プリモ、リコー等が卍巴の激戦を展開しました。


さてROLLEIFLEXは1928年に誕生しました。当時としてはその独創的な機構に世界が驚嘆したそうです。1937年にはFLEX AUTOMATが発売され、毎年 進歩を続け、改良が加えられ、1979年まではその王座を守り続け生産台数の合計は350万台を越しました。

「つー爺」が所有している AUTOMATは1951年ごろに生産されたAUTOMAT 4型で、50年以上経っていますが、完璧に作動しおります。。ビューファイダのレンズはシュナイダーのHeidosmrt f=2.8,撮影用レンズはCarl ZeissのTessar f=3.5 75mmシャッターはSYNCHRO COMPARで、当時としては最高の組み合わせでした。フィルムの巻き取りとシャッターのチャージはの写真のようにクランク式で、焦点調整用のノブは使用状態で左側になります。

下の写真は撮影レンズの拡大写真で、高い工作精度が伺えます。正面中央の右側のダイヤルはシャッタースピード設定用、左側は絞りの設定用ダイヤルです。設定された数値はファインダーレンズの上部の小窓に表示されます。このAUTOMATはどんどん進化し2.8E型に進みました。撮影レンズはシュナイダーのクセノターF=2.8になり露出計を内蔵し、2眼レフの頂点を極めました。


CORDは高価だったFLEX型の普及判として1933に誕生しました。写真のCROD Vb型はは最終モデルで1962年に発売されました。勿論完動品です。ファインダーレンズはHidosmatのf=3.5、撮影レンズはSchneiderのXenar f=3.5, シャターはCOMPUR RAPIDという豪華な組み合わせです。非常に使い易い完成度の高いカメラです。不思議なことに流通市場ではCORDは殆ど見ることが出来ません。

現在「つー爺」は2眼レフを5台持っておりますが、現役からは引退し、ケースの中から、静かに私を見守ってくれています。