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SUZUKI GSX-R1100 1991年モデル 2013年9月〜2014年1月


馴染みの居酒屋さんにお酒を収めている酒屋さんが体調を崩されて、心血注いだバイクを手放すことになり、当時置く場所がなくて知人に紹介。その友達が引き取って一年かけて整備をして相当調子が良くなったところで、その友達がレーストラック用のCBR600を買ったことから手放すことになり、とうとう僕のところにやってきたバイクです。こんな縁でもない限り、正直いってストックで300kmも出る上にFCRにヨシムラ集合、その他チューンでとんでもないことになっているバイクを自ら選んで買おうとは思いませんが、伝統の油冷最終モデル、大好きだったGSF1200のベースになったエンジンを積んでいるバイクに興味がない訳はありません。ガレージに入れてゆっくり眺めているとやはり格好いい。スラントのデザインが嫌いという方もおられるようですが、僕個人は圧倒的にM型がデザインもカラーリングも歴代GSXR1100の中で好きです。





さて、手元に届いたバイクを良く眺めてみると・・「汚い」。 明らかに屋外で直射日光が当たり、埃や雨風がもろに降り注いでいたところに長期間放置しておいたと思われる形跡の連発でした。黒のプラスチック類は全てしらっちゃけており、アルミのアルマイト加工部分もほぼ全滅のつぶつぶガサガサ状態。左のスイッチボックスは文字類が全て消えてなくなって、色も灰色、ウインカーのプッシュキャンセルは押しても戻らず。

カウルの中を覗いてみるとUSヨシムラの集合管がスチール製なのですが、それはもう見事に錆びており、まっ茶色で、ちょっと触っただけで錆というか本体がボロボロ落ちてきます。

そしてキャブをFCRに換装したために取り外されたノーマルキャブとエアクリーナ、各種ホース類の処理後で相当残念な感じ。FCRの換装は前オーナーがきちんとしていたために処理自体は正しいものでしたが、いかんせんスカスカでバンドで留めたキャッチタンクもどうも美しくない。




整備記録

2013年9月 
メインとタンクのキーが違っていたので、キーシリンダーを改造して同じ鍵で開くようにしました。防犯目的なのか、キーシリンダー関連の情報があまりありませんでしたが、やってみると結構簡単でした。これですっきり。

キャブレターをノーマルのCVタイプに戻す
ダイヤフラムとゴムパッキンを交換 部品代10000円くらい
お店に頼んでプロに同調とってもらいました。

マフラーもノーマルに戻す

エアクリーナーボックスを装着
エアクリーナーは新品

オイル交換ASHのモトスペック。フィルターも交換
スーパーゾイル

ライトのブースターみたいなものを撤去

メインスイッチのカプラーが直結になっていたのでカプラーを作り直す

左のスイッチ交換(劣化し過ぎ及びウインカーのプッシュキャンセルが不良のため)

右のスイッチBOX交換
FCRは二本引きのためWの物になっていたので

メーターのホルダーを交換
スポンジマウントのキットを自作していた方からヤフオクで入手。素晴らしい仕上がり。お勧め。

シートやタンク関連のゴムクッション系が全然違うものがついていたので、全部新品を装着。

ETCを装着。高速がらくちん。

なんだか大変な作業量だったような印象でしたが、考えてみたら基本的な整備は前オーナー時代にショップのプロがやってくれていたので、キャブとマフラーをノーマルに戻しただけでした。

2013年10月10日 リヤブレーキのタッチがいまいちだったのとホースの取り回しがおかしかった(長すぎてひっかけそうだったし、正規の取り回しと全然違う)のでホースの交換とキャリパーとマスターリシンダーをオーバーホールしました。とりあえず効いていたのでやらなくても良いかなとも思ったのですが、開けてみてびっくり。パッドやシムや固定用スプリングはめちゃくちゃに錆びていて、まっ茶色。マスターについてはゴムカバーが張り付いていて、なんとか引きはがすと、泥水状態の茶色の水がどっさり溢れてきました。ロッド部分もボロボロに錆びてました。そしてリザーバータンクをあけてみたらなんとオイルはすっからかん。ピストンはなんとか使える状態でしたが内側の錆が酷い。。注文した部品が各シール類とマスター側のピストンキャップセットくらいでしたので、ピストンは磨いて再利用。それにしてもダストカバーがすごく付けにくいし、エア抜きがとてもやりずらかった。単に慣れてないだけかもしれませんが。なんとか作業が終わって、無事に気持ち良くリヤブレーキが使えるようになりましたが、懲りたので、ピストンのセットと、パッド(社外品)とシムとスプリングやダイヤフラムなどを追加で注文しました。

加速感は本当に素晴らしく、大のお気に入りでしたが、やっぱり危険なので手放すことにしました、短い間でしたが、2000km以上乗りましたし、結構大がかりな修理も楽しかったです。