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Suzuki RG50γ  1982年モデル 2014年01月〜2014年06月


ランツァの整備も完全に終わってない状態でしたが、ヤフオクで不動車のガンマ50を見つけて安かったのでつい落札してしまいました。 32年前のRG50ガンマです。写真は綺麗なのですが届いたバイクをみてみたらタンクは下4分の1くらい朽ち果てていて、ピストンもなく、エンジン内部は泥水がいっぱいという最悪の状態でした。ゆっくりキックしてみたらジャボンジャボンいってました。びっくり。20年くらいゴミ捨て場に放置されていたと思われます。エンジン内部は完全にいっちゃっている可能性がある感じ・・・。フレームやエンジンも綺麗なのかと思ったら、錆の上にそのまま銀と黒の塗料がべったりぬってあるだけでした。うーん、それなら何もしないでおいて欲しかった。かえって手間がかかる。デジカメのおかげというかデジカメのせいで綺麗な外観にすっかりだまされました。まあ現物を見ない方が悪いわけですが...。全部デジカメのせいだ。

さすがにこれは直せないかも知れん・・・・



という訳で作業開始。まず、スロットルを動かそうと思いましたが、全く動かず。 キャブレターは全てのパーツが完全に固着している状態。 ラスぺネをじゃんじゃんかけてもびくともせず。 愛読書のモトメンテナンスの不動車再生編に固着したキャブはあっためると良いと書いてあったので半信半疑でヒートガンで温めてみたところ泡が滲み出てきて、結構あっさり。動きました。効果絶大。ようやく車体からキャブを外しましたがもちろんフロートチャンバーも開かないし、ジェット類も鬼のように固着してびくともしません。こちらはあっためてもだめで最後にはネジをなめてしまいました。仕方がないのでビスのあたまをのこぎりで削ってミゾを作ってマイナスドライバーでなんとか開きました。ジェット類はヒートガンで動く物もありましたが、エアスクリューはどうやってもだめでドリルでジェットに穴開けてエキストラクター使ったりしてなんとかボディーに穴を開けずに分解できました。各パーツをキャブクリーナーに一晩漬け置きしてジェット類はさすがに新品に交換。キャブの外側も恐ろしく汚れていて磨くのに(といってもどういう部品か認識できる程度ですが)二日かかりました。やれやれキャブは一旦、終了。

さて次はエンジンですが、ピストンはついてないし、シリンダーは適当に載っているだけで隙間が思いっきりあって、そこから入った雨水がクランクの中でじゃぶじゃぶ言っているので、シリンダーヘッドとシリンダーを外します。みてみたら奇跡的にシリンダーが綺麗でフライホイールも錆びてない。たぶん、長期間放置されていたバイクを拾ってきて、ピストン抜いてから比較的にすぐに売りに出したのだと思われます。その点は不幸中の幸いでした。ですが、マフラーをとめるボルトをつける個所のミゾが死んでいました。これじゃマフラーつけられない。前のオーナーがマフラーつけるときに曲がってボルト入れてむりやり回してネジ山つぶしたと思われます。ボルト組み付ける時は手で入れて、みぞにちゃんと入っていることを確認してからレンチで締めるのは基本です。仕方がないのリコイルとヘリサート加工をするはめに。まあ一度やってみたかったのでいいですが。

ピストンは最初からないので、ピストンリングとピストンピンとともに新品を購入。クランクケースとの合わせ面をきれいに磨いてガスケット入れて組み込みます。まあちっこいし単気筒なので簡単。インシュレーターのゴムも勿論使い物にならないので、新品にしてキャブをつけて、テスト用の予備タンクからガソリンつないでいざキック。エアクリーナーのスポンジも粉々状態なので、そちらは繋がずにエアファンネル状態。プラグからは火が飛んでいるのであっさりかかるだろうと思いきや、いくらキックしても全くかからず、その後二か月ほど悪戦苦闘の日々が続きます。


写真で見ると殆ど変りませんが、普通に走れるようになりました。 フロントフォークはANDF付のものが入手できないため、後期型に交換。タンクも交換。こちらは運よく相当程度の良いものが安く入手できました。



整備記録