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YAMAHA TDM900 2007年モデル 2006年12月〜2008年1月


あまりに玄人受けするバイクだったTDMにひょんなことから乗ることになり、走行3万キロの中古をちょこっと乗ってみようと思っただけだったのが、すっかりTDMの魅力にはまってしまいました。

TDMの魅力は既にお伝えしてありますが、買い換えるきっかけとなった「850には無いが900にはある魅力」は以下の通りです。

軽い。
軽いといっても850と10kgくらいしか変わらないのですが、一度またがってみた900の軽さに感動しました。850は引き起こし(特に二人乗りの場合)はとても重く、バイクはカタログデーターだけではつくづく語れないと再認識しました。同様のことはV-maxの軽さにも言えます。あれも乾燥重量が264kgもあるとは思えない扱い易さでした。そういえばXJR1300の取り回しも素晴らしいです。

燃料計がついている。
ささいなことかもしれませんが、比較的航続距離の短いバイクにとっては燃料計の有無は非常に重要です。実はTDM850時代にコックがリザーブになっているまま走り続け、なんと路側帯の全くない首都高速でガス欠になるという事態に遭遇したことがあります。あのときはロードサービスも5時間かかると言われ、バイク屋さんに泣いてお願いして救済してもらいました。

というわけで燃料計つきというのは実に嬉しいのであります。900は残量が3リットルになるとそこからの距離を自動的に測り始めてくれる機能もついています。90キロくらいでおとなしく走ればリッター28kgくらい走るので安心です。

時計がついている。
ツーリング中に時間がわかるのはとても便利なのですが、850にはありませんでした。TDMはタコメーターの真ん中にデジタル時計がついていてとても便利です。電池切れの心配もありません。バックライト付きなので、夜でも時間がわかります。

タコメーターが美しい
大したことではないのですが、850のタコはなぜか中だけ銀ラメだったのですっきりしております。ちなみに白は07年モデルから(たぶん)。黒もいいけど、白もいい。夜はオレンジ色です。



エキパイが美しい。
850の最大の難点はエキパイのデザインでしたが、900は理想的な形をしています。うーん美しい。

ブレーキがSMOS。
850の性能にも不満はありませんでしたが、やはり最新型でR1にも採用されているブレーキは嬉しい。


フレームやスイングアームがアルミ。
850は鉄のプレス合わせフレームでちょっと格好悪かったので、アルミの質感は嬉しい。チェーンアジャスターもレーサーみたいで格好良い。

パワーがある。
900だけあって下から十分なトルクがあります。メッキシリンダーのおかげでとても900とは思えないコンパクトなエンジン。マルチシリンダーも大好きですが、スリムな二気筒エンジンもバイクっぽくって良い感じ。実は慣らし運転中はなんとなく、パワーフィーリングが物足りなくて、インジェクションや排ガス規制のせいで牙と感性が抜けちゃったのかとのではないかと思っていましたが、1000kmを超えたあたりからぐんぐんエンジンが軽やかになり、慣らしを終えた頃には、それはそれは官能的なエンジンへと成長(?)していました。さすがはヤマハの技術陣、よくぞここまで作りこんでくれました。

Fuel injection
燃料噴射のためチョークも要らず、暖気も楽チンです。まあ、個人的にはCVタイプのキャブの感じも好きなのでキャブでもいいんですけどね。チョーク引くのも人間っぽくっていいざんす。燃費も抜群です。慣らし中は高速で28km!



赤い色
これまで900を買い控えていたのは、色が地味だったからですが、2007年モデルで目の覚めるような美しいメタリックレッドが採用されました。これが購入の決め手となりました。実に美しい。

残念ですが、850の方が良かったと思う点もあります。簡単に直せないのはメーターくらいなので、それ以外はモディファイしました。

スピードメーター これはやっぱり針式がよかったですかね。あとオドメーターも機械式が好きでした。まあ軽いし正確なので、良いのですが、デジタルメーターはあまり好きになれません。

バックミラー デザインがあまりすきじゃないので、これは850ものに交換済です。ばっちり。

シート高 さすがに高すぎで、二階で運転しているようです。というわけでサゴウ工芸さんにお願いして、僕の体に合わせて調整しました。うーん、ばっちり。



カスタムコーナー

純正ハイスクリーンに交換
純正はスクリーンがちょっと低いので高いものに交換。高速走行では効果抜群です。

ワイズギア(GIVI)のパニアケースを装着
ともかく便利なパニアケースですが、僕はフルフェイスが二つ入る47リットルのものを使ってます。今回は蓋の色をオーダーで車体に合わせました。いい感じです。

ETCを装着
カスタムというかどうか解りませんが、めちゃくちゃ楽です。もうなしではいられません。

電熱ジャケット用のソケット装着
これも僕には定番です。今回は二人で使えるようにダブルバージョンを装着。これで冬も安心。




全長 2,180mm
全幅 800mm
全高 1,290mm
シート高 825mm
軸間距離 1,485mm
乾燥重量 190kg
フレーム型式 ダイヤモンドタイプ
懸架装置 前 テレスコピックフォーク
後 スイングアーム
制動装置 前 油圧ダブルディスク
後 油圧シングルディスク
タイヤサイズ 前 120/70-ZR18 M/C(59W)
後 160/60/ZR17 M/C(69W)
原動機種類 4ストローク水冷・DOHC5バルブ
気筒数・配列 2気筒
総排気量 897cm3
内径×行程 92.0mm×67.5mm
最高出力 63.4kW(86PS)/7.500rpm
最大トルク 88.8N・m(9.1kgf・m)/6,000rpm
始動方式 セル式
燃料タンク容量 20リットル
燃料供給 電子制御フュエルインジェクション
変速機形式 リターン式6段
2次減速機構 チェーンドライブ
2007年モデルの新車価格95万円


大好きでかつ絶好調のTDM900でしたが、沢山のバイクを全部十分に乗ってあげられるだけの時間がなく、ほったらかして調子が悪くなるのが一番バイクにとって不幸であるため断腸の思いで手放しました。僕のバイク歴でお気に入りランキング上位入賞確実の一台です。